3/22 産前産後イベント

講師用台本|産前産後ママ向け90分
LECTURE SCRIPT|講師用台本

産前産後ママ向け
「今の私」を安心して見つめる90分

担当パート:45分 / Well-being Salon Takibi
■ 全体タイムライン
0:00
〜0:05
オープニング 自己紹介・場の雰囲気づくり
0:05
〜0:15
第1部 ストレスを知る
産前産後の不安の理由・悪循環・うつへの悪化
0:15
〜0:30
第2部 マインドフルネスを体験する
なぜ有効か・体験・日常実践
0:30
〜0:45
第3部 折れないための視点
心理的視点・まとめ・セルフケア・マップ案内
🌿

オープニング 自己紹介・場づくり

0:00〜0:05(5分)
セリフ・語りかけ

みなさん、今日はお越しいただきありがとうございます。

Well-being Salon Takibiの〇〇と申します。

今日この場所は、「正しくやろうとしなくていい場所」です。
「こんなこと感じていいのか」と思うことも、ここではそのままでOKです。

今日は3つのパートに分けてお話しします。
ハンドアウトの1ページ目、「今日の流れ」をご覧ください。

まず第1部では、産前産後にストレスや不安が強まる「理由」をお話しします。
第2部では、そのストレスを和らげるためのマインドフルネスを一緒に体験します。
第3部では、不安があっても折れないための心理的な視点をお伝えします。

講師メモ
  • 参加者の表情を確認しながら、ゆっくり話しはじめる。
  • ハンドアウトのP.1「今日の流れ」カードを指差しながら説明すると伝わりやすい。
  • 「難しいことは何もありません」と一言添えると場が和む。
🌸

第1部 ストレスを知る

0:05〜0:15(10分)
▶ 産前・産後によくある気持ち

まずハンドアウトの「産前・産後によくある気持ち」をご覧ください。

産前は——情報を集めすぎて不安が増す、体の変化が怖い、ちゃんとできるか焦る……
産後は——眠れなくてイライラする、自分を責めてしまう、私だけできていないと感じる……

こういったことを感じた方、いらっしゃいますか?

(少し間を置く)

これらはすべて、正常な反応です。
未知の変化に直面したとき、人は本能的に備えようとします。
「不安を感じる=ダメ」ではなく、「変化に対応しようとしている証拠」なんです。

講師メモ
  • 「いらっしゃいますか?」の後、1〜2秒待つ。うなずきが見えたら「そうですよね」と共感を示す。
  • 「正常な反応です」は2回繰り返すと定着しやすい。
▶ なぜ産前産後は不安が強まりやすいのか

産前に不安が強まる理由は大きく3つあります。
はじめての経験で「正解」がわからないこと。体の変化が自分でコントロールできないこと。そして「よい母親にならなければ」という期待や重圧です。

産後には、ホルモンが急激に変動すること、慢性的な睡眠不足が続くこと、育児で社会から孤立しやすいことが重なります。

つまり、産前産後は「不安になりやすい条件が重なりやすい時期」なんです。
感じている不安は、あなたが弱いのではなく、状況がそうさせているんです。

▶ 不安の悪循環サイクル(P.2)

P.2をご覧ください。「不安の悪循環サイクル」という図があります。

不安が出ると、私たちはつい「情報を集めよう」とします。でも調べるほど、脳が「危険かもしれない」と判断して——脅威モードになります。

脅威モードとは、脳が緊張状態になることです。この状態では呼吸が浅くなり、些細なことにも敏感に反応しやすくなります。

結果として、不安がさらに増す。そしてまた情報を探す……という悪循環です。
「情報を集めれば安心できる」はずが、集めるほど不安が増していくという、産前産後のママがはまりやすい罠です。

講師メモ
  • スマホでの夜中の育児情報検索など、参加者がリアルに経験しやすい場面を想像してもらう。
  • 「経験ある方いますか?」と声かけしてもよい。
▶ ストレスからうつへの悪化(P.2)

この悪循環が続くと、どうなるか。少し大切な話をさせてください。

最初は正常なストレス反応——不安、焦り、イライラ、涙。これは誰にでもある反応です。

でも、休めない、孤立が続く、自己批判が重なると——慢性的な消耗状態になります。眠れても疲れが取れない、気力がわかない。「もっとがんばらなければ」と自分を責める。

さらにセルフケアもサポートもなく続くと、産後うつ・うつ状態へ進むことがあります。

でもこれは「弱さ」ではありません。
悪化を防ぐカギは「早めのセルフケア」と「サポートを受け取ること」。
だから今日、自分のことを知る時間をとっているんです。

講師メモ
  • 産後うつに触れる際は「これは誰にでも起こりうること」「弱さではない」を必ず添える。
  • 場の雰囲気を見て、深刻になりすぎないよう「だから今日来てくださってよかった」と前向きにつなぐ。
  • 「専門家のサポートが必要な状態」という言葉は大切にし、相談先を案内できると望ましい。
▶ 第1部まとめ・マインドフルネスへの橋渡し

では、どうすればいいのでしょうか。

悪循環の出口は、「情報をもっと集める」ではありません。
脳が「脅威モード」になっているとき、まず必要なのは——
「今の自分の状態に気づくこと」です。

変えようとする前に、気づく。

これが、次のパートでお伝えするマインドフルネスの本質です。

🌊

第2部 マインドフルネスを体験する

0:15〜0:30(15分)
▶ なぜマインドフルネスが有効なのか(P.3)

P.3をご覧ください。

脅威モードのときは、呼吸が浅くなります。呼吸が浅くなると、脳が「危険」と判断して、不安やイライラが増す。さらに呼吸が浅くなる……という悪循環でしたね。

マインドフルネスで呼吸・身体に気づくと、自律神経が整いやすくなります。脳の「危険判断」が緩んで、不安に飲み込まれにくくなります。

マインドフルネスは「無になる」練習でも「瞑想する」練習でもありません。
「今、自分の身体や呼吸に少し気づきを向ける」——それだけで、脳と身体はリセットされます。

▶ 1〜2分の気づく練習(体験)

では、一緒にやってみましょう。ハンドアウトに4つのステップがあります。

(ゆっくりと読み上げながら進める)

ステップ1——まず、楽な姿勢で座ってください。いすでも床でもOKです。

ステップ2——目を閉じるか、少し伏せてください。開けたままでも大丈夫です。

ステップ3——呼吸を感じてみてください。
鼻から空気が入る感覚、お腹や胸が動く感覚。ただ感じるだけで大丈夫です。

ステップ4——気がそれたら、また呼吸に戻してください。それが自然なことです。何度戻っても大丈夫。

(30〜60秒の静寂を置く)

……ゆっくり目を開けてください。いかがでしたか?
「肩が上がっているな」「呼吸が浅いな」——そんな気づきがあれば十分です。
泣いても、中断してもOK。1呼吸分で十分なんです。

講師メモ
  • 体験中は静かに見守る。BGMがあれば小さく流してもよい。
  • 「いかがでしたか?」の後、2〜3名に感想を聞いてみると場が活性化する。
  • 「何も感じなかった」という反応も肯定する。「それも大切な気づきです」と伝える。
▶ 日常でできる1分マインドフルネス

マインドフルネスは、特別な時間を作らなくてもできます。

身近な場面でいいんです。
お茶を一口飲む瞬間、香りと温かさを感じる。外の空気を吸う、花の香りを嗅ぐ。赤ちゃんに触れる、見る、声を聞く。

朝・昼・夜の1分だけ。
朝——目が覚めたとき、1呼吸だけ意識する。
昼——手を洗うとき、水の温度を感じる。
夜——横になったとき、身体の重さに気づく。

マインドフルネスの目的は「落ち着く」ことではありません。
「何が起きても、自分に戻ってこられる場所を知る」練習です。
嵐の中でも、錨のように自分を支える場所。それが呼吸であり、身体の感覚です。

💜

第3部 折れないための視点

0:30〜0:45(15分)
▶ 不安があっても「折れない」3つの視点(P.4)

P.4をご覧ください。3つの視点をお伝えします。

1つ目——「不安を消そうとしない」。
不安は消えるものではなく、波のように来ては引くものです。消そうとすればするほど、意識が向いて大きくなります。「あ、また来た」とただ観察する練習をしてみてください。

2つ目——「助けを求めることは準備」。
「一人でできない=弱い」ではありません。サポートを使うことは、育児を続けるための準備の一部です。頼れる人や場所をあらかじめ知っておくことが、大切な備えになります。

3つ目——「できなくなった自分を責めない」。
産前産後は、うまくやる時期ではなく、子どもと自分を大切に歩む時期です。できないことがあって当然。それを認めることが、前に進む力になります。

▶ 産前・産後それぞれのゴール

産前の方へ——ゴールは「不安を消す」ではなく「不安があっても折れない」ことです。
産後の方へ——ゴールは「整う」ではなく「これ以上消耗しない」ことです。

どちらも、高い目標ではありません。
今日ここに来てくださっただけで、もう一歩進んでいます。

▶ 今日のメッセージ(まとめ)

最後に、今日一番お伝えしたいことをお話しします。

「花瓶の花も、水を変え続ければ長く咲き続ける。」

自分自身をケアすること——それが、あなたらしい育児を続ける力になります。

ケアをする側こそ、ケアされ続ける必要があります。産前産後は「うまくやる時期」ではなく、子どもと自分を大切に歩む時期です。

朝・昼・夜の1分間でいい。自分に戻る時間を、そっと作ってみてください。

今日感じたこと、気づいたことは、あなた専用の取扱説明書になります。

講師メモ
  • 「花瓶の花」のメッセージはゆっくり、間を置いて読む。感情が動く参加者もいるため、静かに見守る。
  • 笑顔で、でも穏やかに締めくくる。
▶ セルフケア・マップの案内

P.4の下のQRコードをご覧ください。

こちらから「産前・産後セルフケア・マップ」にアクセスできます。
今の状態・消耗しはじめるサイン・少し楽になる条件・未来の自分へのメッセージ——これらを記録して、「これ以上消耗しないための自分専用の取扱説明書」として、スマホに保存しておいてください。

つらいとき、迷ったとき、ぜひ開いてみてください。

ご参加ありがとうございました。何かあれば、後でお声がけください。

✅ 当日チェックリスト
ハンドアウト(参加人数分)の印刷・準備
QRコードの動作確認(https://mindful-tochigi.jp/maternity2026/)
タイマーの準備(各パート時間管理用)
マインドフルネス体験中のBGM確認(任意)
参加者が感情的になった際の対応を心の準備
名刺・次回案内資料の準備(任意)
0 / 6 完了